2023年1月14日 13:00
『目の見えない白鳥さん、アートを見にいく』ポスター&監督コメント到着
アートの力とはなにか。見えないからこそ見えてくるものはあるのか。異なる背景の人々が一緒に作品を見て、語りあう、その意味を問いかける。
監督陣よりコメント
■川内有緒(共同監督)
今からちょうど4年前に全盲の美術鑑賞者・白鳥建二さんと出会いました。目の見えない人がアートを見るって、どういうことなのだろう。なにも見当がつかないまま、待ち合わせした美術館に向かったところ、彼は言葉でアートを見る人でした。
白鳥さんと一緒に時間を過ごすうちに、不思議なことが起こりました。美術館がまったく未知の場所に思えてきたのです。
そして目に映る彩りが一層鮮やかになったようにも思えました。この感覚は一体なんだろう?言葉でアートを見ること。異なる背景を持った人々が一緒に作品を見ること。扉を開いた先にある世界を追いかけ、私たちは白鳥さんと旅をしました。それは、アートをめぐる旅でもありますが、言葉や会話、対話をめぐる旅でもあり、白鳥さんというひとりの人物を知る旅でもありました。
それはだいたいにおいて軽やかで楽しい旅ではありますが、一言では表現しきれない人間の複雑さも映像のなかに託しました。まずは見ていただけたら嬉しいです。