2023年2月23日 13:00
グザヴィエ・ドラン「全身全霊を捧げた」渾身の挑戦作「ロリエ・ゴドローと、あの夜のこと」を語る
を観てジャンル作品の映像化に踏み切り、再び導かれたように2019年に同じブシャールによる本作の原案になった同名舞台「La nuitoùLaurier Gaudreaults’est réveillé」(原題)に大きな衝撃を受け、本作の映像化を確信したという。
「『ロリエ・ゴドローと、あの夜のこと』はホラーとスリラーの要素が強く出ているように見えますが、ヒューマンドラマも描かれています。ラルーシュ家の幸せだった日々、憂鬱な日々、過去のいくつもの過ち、彼らの行く末を決めることになった数々の出来事が綴られています。登場人物たちがこれまで頑なに守ってきた秘密が暴かれることによって、闇に包まれていた悪夢も蘇ります。それは夜見る夢などではなく、彼らの心の傷をえぐり出し、たとえ明るい日差しの中にいても容赦なく付きまとう悪夢なのです」と物語の複雑性について語るドラン。「このドラマには、人間の暴力性のほかに、逆境、恥、憎しみなどに直面した時、それらに屈したことで受けた惨い扱いなどが描かれています。しかし大部分に描かれているのは、我々もかつては子供だったこと、そして、惨い扱いに直面しどんな大人になったのかということです。