『風が吹くとき』デヴィッド・ボウイの主題歌入り予告編、鈴木敏夫のコメントも到着
また、本作では原爆の惨状をリアルに伝えるため、爆風にさらされたガレキなどを実写で描く演出も多く、そうした実験的な要素も見どころの1つ。
映像ラストにはヒルダがタンポポに息を吹きかけると、綿毛とともに自らも蝶となって飛び立っていく描写があるが、これは原作にはない映画オリジナルの描写。夢の中で描かれる生命の象徴としての綿毛が、過酷な現実の描写と対比されるように描かれている。
さらに今回、スタジオジブリの鈴木敏夫氏からコメントが到着。雑誌「アニメージュ」の編集長をしていた鈴木氏は、『風が吹くとき』が日本で初公開された1987年8月号で「緊急特集」として表紙を含む巻頭14ページを割き、本作を大々的に特集。「原発の記事も書き、当時としては大冒険だったが、その号は3日で完売した」とふり返っている。
<鈴木敏夫コメント>
ふたつのことを思い出す。
月刊『アニメージュ』で大特集したこと。
原発の記事も書き、当時としては大冒険だったが、その号は3日で完売した。
もうひとつは、英国版の声優ジョン・ミルズのこと。
僕が少年時代から大好きなヘイリー・ミルズのお父さんだった。
鈴木敏夫(スタジオジブリ・プロデューサー)