小泉今日子「とても丁寧に素敵に描かれている映画」『とりつくしま』9月公開 予告編到着
この度解禁された予告編では、人生が終わってしまった人々の前に現れ、とりつく“モノ”をいっしょに決めていく“とりつくしま係”(小泉今日子)の姿から映し出される。
インナージャーニーが歌う主題歌「陽だまりの夢」に合わせて、夫のお気に入りのマグカップになることにした妻、だいすきな青いジャングルジムになった男の子、孫にあげたカメラになった祖母、ピッチャーの息子を見守るため、野球の試合で使うロージンになった母の姿が綴られていく、やさしい予告編に仕上がっている。
【コメント】
東かほり(本作監督)
いのちは本当に突然、うそみたいに消えてしまうことがあります。
洗濯物をたたんだり、顔を洗ったり、ドラッグストアで買い物したりしている時にふと、あぁ、もうあの人は日常に存在しないんだと実感したり。思い出す瞬間って、何気なくて残酷です。
原作の『とりつくしま』を読んだとき、もしかしたらモノになってそばにいるのかもしれないという救いがありました。10代の私は、母に何度もひどい言葉をぶつけていました。
その頃に母が書いていた物語に、今は救われているので、母親は偉大です。
とりつく“モノ”が主役のお話しを映画化するにあたり、モノ目線を考えながら横になって動かずじっとしていたら、隣の部屋で父がラジオ体操をしていて、ドアの隙間から飛び跳ねる瞬間だけ手が見えたり、頭がみえたり、絶妙に表情が見えなくてもどかしかったんです。