地下の古代遺跡で女神像を発見『墓泥棒と失われた女神』本編映像
へのオマージュ。幾世紀もの歴史と舞台が共存する都市ローマをドキュメンタリーともファンタジーともつかぬフェリーニ独自の表現で映像化した『フェリーニのローマ』のなかでも、地下開発の工事の最中に発見される遺跡のシーンは印象的だ。
実はこのシーンの描写は、ロルヴァケル監督が実際に墓泥棒に取材した際に聞いた話を基にしているのだそう。監督は「彼らはよく“神聖な場所に侵入すると、その場所に酸素も入り込むのでフレスコ画の色が落ちてしまうことがある”と言っていました。その話を聞いてすぐに『フェリーニのローマ』でまるっきりその出来事が描かれるワンシーンを思い出しました。もしかしたらフェリーニには墓泥棒の友人がいたのかもしれませんね」と語っている。
「ローマの地下は掘れば遺跡」と言われるが、トスカーナ州で生まれ育ったロルヴァケル監督も子どもの頃に隠された財宝の発掘や謎めいた冒険の話をよく耳にしていた。遺跡というものが持つ、聖と俗が近接する様に魅了されていたことから、今回の物語を着想したという。
『墓泥棒と失われた女神』は7月19日(金)よりBunkamura ル・シネマ 渋谷宮下、シネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開。