石田卓也×池松壮亮インタビュー 20歳年上の女性への恋心「男として分かります」
と思ってました。辛い境遇の中でも、常に自分以外の人のことを大切に思って一生懸命頑張ってる。それでいて、そういう辛さを顔に出さない、という彼の気持ち、優しさと強さを大事に演じました。
年の離れた美智代に対する信さんの恋心――これを池松さん、石田さんはどのように捉えているのだろう?
池松:いや、これは男として結構分かりますよね?
石田:うん、分かる。信さんにしてみたら、いままでずっとひとりだったけど、初めて心を許せる、という気持ちを抱いたんだと思う。
とはいえ池松さん演じる守にとっては、兄と慕う信さんが自分の母親に恋心を抱いている、という状況。このときの守の心情を表現するのは簡単ではなかったのでは?
池松:それが今回の一番大きなテーマでしたね。守は2人をどのような思いで見つめるのか?そればかりずっと考えていました。
平山(秀幸)監督に、子役の(守を演じた)中村大地がどんな表情をしていたのかとか聞いてみたり。本当に、言葉では言い表せない思いだと思うんですよ、嫌とか悲しいとか嬉しいとかじゃなくて…。もし相手が信さんじゃなければ、守にとっては簡単に切り離すことができたんだろうな、と。
石田さんと池松さんは『夜のピクニック』に続いての再共演。