アンジェリーナ・ジョリー、新作プレミア会場で批判にさらされた監督デビュー作を擁護
(Photo:cinemacafe.net)
撮り終えたばかりの監督デビュー作について、戦争被害に遭った女性の団体WVW(Women Victims of War)から痛烈な批判が寄せられているアンジェリーナ・ジョリーが、最新主演作のプレミア会場で反論した。
アンジーの監督デビュー作は、92年から95年にかけてのボスニア紛争直前にセルビアの男性にレイプされたボスニアの女性が、彼と恋に落ちる内容と伝えられている。WVW側は「レイプの加害者と被害者の間に愛が芽生えるなどあり得ない」と非難、アンジーと直接対話を目指し面会を求めたが実現しなかったことを明らかにした上で、民族間の摩擦についての彼女の知識の足りなさを指摘し、「彼女の行いはUNHCR親善大使に相応しくない」と訴えた。
一方、1日にパリでジョニー・デップと共演の最新作『ツーリスト』のプレミアに出席したアンジーは「不満を持っている方が1人います。でも、(ボスニアの)国民の大半、首相も大統領も、みなさんはとても協力的でした」と反論。キャストの95パーセントは紛争を経験していると付け加えた。
紛争終結からはまだ15年しか経過していない。心身に受けた傷の癒えない人々にとって、悪気はなくともアンジーが考えたストーリーはあまりにもデリカシーに欠ける内容ととられてしまったようだ。