2014年7月14日 17:27
脂肪酸の摂取で統合失調症や自閉症の症状を軽減できる可能性 - 理研
の発現量が統合失調症患者の方が上昇していること、ならびにFABP7を作る「FABP7遺伝子」が統合失調症の原因遺伝子の1つであることを報告していた。しかし、ヒトの脳ではFABP7だけでなく「FABP3」と「FABP5」も発現していることから、今回の研究では、FABP7、FABP3、FABP5の3つが、統合失調症や統合失調症と遺伝的・臨床的な関連性が報告されている自閉症とどのように関係しているのかを調査したという。
FABP7と同様にFABP3とFABP5の発現量を正常対照群と統合失調症患者の死後脳とで比較したところ、統合失調症患者ではFABP5の発現量が上昇しているほか、生存している統合失調症患者の血液細胞ではFABP5の発現量が低下している、自閉症患者の死後脳ではFABP7の発現が上昇している、そしてFABP3はどの試料においても、正常対照群との差が見られない、ということが判明したという。また、2097人の統合失調症患者と316人の自閉症患者のサンプルを用いて、実際にFABPの機能異常を引き起こすような遺伝子変異があるのかを調べたところ、8種類の変異(2種類のフレームシフト変異と6種類のミスセンス変異)