くらし情報『生物はなぜ一目惚れをするのか? - 早大が脳内の分子メカニズムを解明』

2014年7月17日 12:04

生物はなぜ一目惚れをするのか? - 早大が脳内の分子メカニズムを解明

日本ウズラは、オスがメスを視覚的に認知すると数秒後に交尾するという瞬時の行動変化を示すことが知られており、実験では、1匹だけの状態のオス、透明プラスチックの壁越しにオス、またはメスとお見合いしたオスの脳における「生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)」と「生殖腺刺激ホルモン放出抑制ホルモン(GnIH)」の変化を調査。この結果、メスを見た際にはGnIHだけが増加していることを突き止めたほか、メスとお見合いをしたオスの血中の生殖腺刺激ホルモン濃度が低下していることも突き止めたとする。

また、その際の脳内の仕組みを調べたところ、オスの脳では、メスを見ると、GnIHをつくる神経細胞(GnIHニューロン)が存在する脳の場所で、一過的に注意や覚醒に重要な神経伝達物質である「ノルエピネフリン」の放出が増えることが確認されたほか、ノルエピネフリンをオスのウズラの脳に投与すると、GnIHの放出が増えること、ならびに血中の生殖腺刺激ホルモン濃度が低下し、男性ホルモン(テストステロン)の血中濃度が低下することが確認されたとする。今回の結果を受けて研究グループでは、ノルエピネフリンとGnIHは人間をはじめとする多くの動物に共通して存在している物質であり、ヒトを含めた哺乳類でも同じ仕組みが存在することが考えられるとコメント。今後の一目惚れをするときの神経機構や分子メカニズムの解明につながることが期待されるとしている。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.