2014年8月15日 14:32
腸内細菌の権威が語る、「本当に体に良い食べ物」とは
私たちの体は、毎日の食事によって成り立っている。すなわち、体に良いとされている食べ物を摂取することによって、健康でいられる確率は高まるということだ。では、「体に良い食べ物」とは、一体どのような物があてはまるのだろうか。大腸に生息する腸内細菌が体に及ぼす効果を研究している、理化学研究所の辨野義己特別招聘研究員に話を聞いた。
○善玉菌のパワー
腸内に棲(す)みついている600~1000兆個の腸内細菌は、実にさまざまな力を秘めている。腸内細菌には、乳酸菌やビフィズス菌といった「善玉菌」とウェルシュ菌などの「悪玉菌」、どちらにもなりうる可能性を秘めている「日和見菌」がある。
辨野特別招聘研究員は「善玉菌優位の腸の状態を作ることが、健康には大切」とし、この善玉菌を増やす食材こそが「体に良い食べ物」としている。
善玉菌の代表には乳酸菌がある。
現在、乳酸菌と呼ばれる菌種数は見つかっているものだけで400種類以上あり、「乳酸菌」と名の付くものでその機能が特定されているのは、50菌株にも及ぶ。一方、人の腸内でも圧倒的な数を示すビフィズス菌の力が大きい。40種類ほどのビフィズス菌がおり、人の腸内に住むビフィズス菌は6~7種程度である。