くらし情報『演劇ファンが唸り、役者の成長も感じる『刀ミュ』〜つはものどもがゆめのあと〜』

2020年5月12日 18:07

演劇ファンが唸り、役者の成長も感じる『刀ミュ』〜つはものどもがゆめのあと〜

花びらが舞うような映像のなか、手足の長いふたりの華麗な闘いは鮮烈だった。

三日月宗近を見張る密命を帯びていた髭切、膝丸。初登場らしく新鮮な雰囲気を醸す。ちょっと斜に構えて冷めた現代っ子的な感じがするふたり。一見、似て見えるが、髭切の三浦宏規はちょっとのんきでやさしい雰囲気があって、アクションもくるくると回転して軽やか。膝丸の高野洸はアクロバットが得意だから側転が鮮やかに決まる。公演中止になってしまった舞台『タンブリング』2020ではバック転も披露してくれそうだったので残念だったなあと思いながら配信を見た。

6振り、それぞれ役割が違うが、共通して感じたのが果てしない孤独とアイデンティティが定かでない不安感をそれぞれがそれぞれのやり方で押し殺す悲哀。
三日月宗近以外は自分が本当に存在するかわからない。実体がある三日月宗近は仲間のためにルールを破ろうと、藤原泰衡(加古臨王)にすべてを背負わそうとする。戦の天才・義経が生き残ったら戦乱の世になる。そうならないためにも義経は死なねばならない。加古臨王の苦渋の演技。泰衡と三日月宗近が蓮の華を見る場面は今剣と義経、岩融と弁慶、そして三日月宗近と藤原泰衡とエモさ三連弾は心臓保ちません……。

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