フジテレビ本社ビルの"光り輝く球体"の謎 - デザイン・設計のヒミツを広報さんに聞いてみた
を設けてある二重構造で、デザイン的にも美しくなるように、拡散天井は720枚にもおよぶアルミパネルを格子状に組んでいます。
――そのほかに、この造形ならではのエピソードがあれば教えてください。
建設当時のエピソードですが、1,200トンもの球体は7階の空中庭園で組み立てられ、毎時5,086ミリメートルずつ、9時間半をかけて25階に設置しました。「重心のずれた非対称形の揚体(吊り荷)を、3カ所の吊点でリフトアップする」というのは、世界でも初めての試みでした。
――見た目も、そして工法から見ても、やはり前例のないエピソードばかりですね。最後に、フジテレビ本社ビルを毎日見ている広報さんが一番好きな"表情"を教えてください。
球体展望室からはレインボーブリッジ越しの東京タワーや東京スカイツリー、富士山など、東京らしい景色が270度パノラマで一望できます。また、夜にレインボーブリッジから見る東京湾越しの社屋がとても綺麗です。
どちらも海を感じる表情です。
――ありがとうございました。
メタリックで斬新なデザインの外観とは裏腹に、多くの人に開かれたフレンドリーな空間を目指した、フジテレビ本社ビル。