QNX、車載システム向けOS「QNX OS for Automotive Safety」の発売を開始
、これはQNXの独自のもの(つまりQNX Neutrino)で、これはOpen Sourceでもなんでもないのだが、それゆえのメリットがむしろこの場合には大きい、というのがZheng氏の主張である。
さて、説明そのものはこの程度であったが、質疑応答をベースにもう少し補足説明を行いたい。基本的にQNX OS for Automotive Safetyは先に述べたとおり、Functional Safetyの分野にRTOSを導入したいというニーズに答えるものである。ただし特定のハードウェアには依存しない。
というのは、元になったIEC 61508向けのQNX OSの場合、そもそもそうした産業機器向け専用のASICというかASSPなどは無いから、システムを構築する顧客は自分でASICなりASSPなりを使って安全基準を満たすハードウェアを作り、その上でQNX OSを動かすという形になる。これは自動車向けでも同じことで、既存の適当な自動車向け半導体を組み合わせてISO26262の安全基準を満足するハードウェアを作り、その上でこの製品を動かすという形の動作を考えている。逆に言えば、すでに自動車向けにISO26262 ASIL-Dの認証を取ったMCUには依存しないというか、短期的に対応するといった考えは特にないらしい。