2014年11月10日 20:34
iOSデバイスに感染するWireLurkerマルウェアの仕組みと対策
そのため、まずPCのOSにWireLurkerを仕込むのが前提となるようだ。
PC側の感染ルートは、サードパーティのアプリ配布サイトが主な手段とみられる。今回WireLurkerを報告したPalo Alto NetworksのUnit 42チームによれば、中国でMacユーザー向けにサービスを提供しているアプリストアのMaiyadi(麦芽地)では、467のアプリがWireLurkerに感染していることを確認しており、過去半年間で35万6104回のダウンロードを確認しており、少なくとも数十万のユーザーが影響を受けている可能性があるという。
感染したアプリがOS Xにインストールされると、マルウェアはトロイの木馬としてOS上に常駐するようになり、USB経由で接続されるiOSデバイスの挙動を監視するようになる。そしてひとたびデバイスがMacに接続されると、バイナリファイルを置換する形でWireLurkerに感染したiOSアプリを自動生成するようになり(つまりiOSデバイスにインストール済みアプリをWireLurkerに感染させる)、iOSデバイス上のアプリの動作にも影響を及ぼすようになる。Unit 42チームによれば、このような形でiOSアプリを乗っ取り、かつJailbreakなしのiOSデバイスであっても影響を与える初のマルウェアだという。