2014年12月12日 17:16
ミルクで減塩、和食をおいしくより健康食にする「乳和食」の提案
「骨粗しょう症の患者さんなどにも、カルシウム摂取を多くするよりも、まず減塩するように栄養指導します。塩分を減らすことで、結果的にカルシウム摂取の効率があがるためです」。本来、ヒトの体は塩分を必要としておらず、できるだけ少量にした方が体への負担が小さい。厚生労働省では2015年から必要な1日の塩分量を男性は9gから8gへ、女性は7.5gから7gへと引き下げた。ただし、日本高血圧学会では以前から6g未満を推奨している。
「減塩かつカルシウム摂取が効率よく行える食べ物として、牛乳は非常に優秀。だが、入院の患者さんの中には、アレルギーでもないのに、嗜好として牛乳をそのまま食事に出さないでほしい、という要望を出す人が1割程度いる」。確かに、和食と一緒に牛乳を飲むことに抵抗感のある人は少なくない。
「乳和食」はそのような問題を解決できる新しい和食の提案となる。
○実は誤解されている牛乳
牛乳は動物性なのでコレステロールなどが気になるともいわれているが、それは誤解。「コレステロールは決して高くありません。むしろ、高齢者に不足しがちな動物性タンパク質やカルシウム、マグネシウム、リンなどがバランスよく含まれており、カルシウムの量と利用効率は非常に優秀です。