2014年12月12日 17:16
ミルクで減塩、和食をおいしくより健康食にする「乳和食」の提案
BCAAなど、必須アミノ酸も豊富に含まれています」と、栄養価の高さを強調した。
牛乳を使った料理といえば、ホワイトソース系のシチューやミルクベースのスイーツなど、洋食をイメージする人が多い。だが「実は牛乳はうま味の宝庫で、だし汁の代わりに和食にも使えます。うま味がある分、調味料を減らすことができるので、減塩につながる。実際に、病院給食の現場では『ミルク豚汁』『切り干し大根』、塩麹とミルクで鮭を漬け込んだ『鮭の塩麹焼き』など、多くのメニューで牛乳を入れた乳和食を提供している」と、和食と牛乳の親和性を語る。きちんと量を調整すれば、味わいに牛乳くささは残らず、生の牛乳が苦手な入院患者でも気にすることなく乳和食を食べているという。また、牛乳は血糖値の上がり方がゆるやかになるため、乳和食は国民病ともいわれる糖尿病患者にも適している。
病院給食は、かつて「早い」「冷たい」「不味い」と揶揄されるほどだったが、適温で配膳されるなど、改善されてきている。
しかし、管理栄養士は十分な栄養と満たし味を向上させながらも、コストを抑えなくてはならない。「乳和食」はコストをあまりかけずに栄養効率を上げることができるので、そうしたニーズにも応えられるという。