民間月面探査チーム「ハクト」が走行試験を公開、縦孔探査のデモも
ハクトは当初、「White Label Space」という名前の日欧合同チームであったが、ランダーを開発する予定だった欧州チームが脱落。現在は元々ローバーを開発する予定だった日本チームだけが残っており、他チームのランダーに相乗りする計画だ。相乗り相手はまだ明らかになっていないものの、開発責任者である東北大学の吉田和哉教授によれば、「ほぼ確定している。来年2月ころに発表できるだろう」とのことだ。
今回のフィールド実験は、GLXPの「中間賞(Milestone Prizes)」の審査を目的に実施されたもので、GLXPの審査員であるDavid Swanson氏が来日し、実験に立ち会った。この中間賞は、順調に開発を進めているチームを経済的にサポートすることが目的。着陸技術、走行技術、撮影技術という3分野が対象となっており、ハクトを含めた有力5チームがファイナリストとしてノミネートされている。審査結果は来年1月に公表される予定。
ローバーを相乗りで月面へ送るにしても、10~30億円程度の相乗り料が必要になるという。ハクトは主に企業スポンサーや投資家からの出資で賄う方針であるが、チームリーダーの袴田武史氏によれば「かなりの金額は集まりつつある」