くらし情報『コンピュータアーキテクチャの話 (320) なぜGPUにはDDR DRAMではなくGDDR DRAMが用いられるのか?』

コンピュータアーキテクチャの話 (320) なぜGPUにはDDR DRAMではなくGDDR DRAMが用いられるのか?

一方、GDDR5 DRAMではデータピンあたり7Gbit/sの速度でデータ転送するものが使われている。

このように、GDDR5 DRAMはデータピンあたりのデータ伝送速度がDDR3/4 DRAMの3~4倍であるので、それだけ高いメモリバンド幅が得られる。また、GDDR5 DRAMは1チップで32bit幅のデータを読み書きできるので、4bit、または8bitのデータ幅のDDR3/4 DRAMより少ないメモリチップ数で必要なビット幅を実現することができる。

CPUのメモリチャネルは4チャネル合計で256bit幅であるが、ハイエンドのGPUは12~16個のGDDR5 DRAMを使って384~512bitと、CPUに比べて1.5~2倍のデータ幅を持っている。

この3~4倍の転送速度の違いと、1.5~2倍のデータ幅の積で、GPUの高いメモリバンド幅が実現されている。

なお、DDR3 DRAMでは、データのタイミングを揃えるため、CPUとDRAMの間の配線長を全データビットで同じにする必要があるが、GDDR5 DRAMではデータレートが速い分、等長配線の誤差の許容度が小さくなってしまう。このためGDDR5 DRAMでは、配線長の違いを補正するトレーニング機構が組み込まれている。

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