2015年2月2日 13:20
東北大、金属薄膜のエッジにおける異常な電子スピンの偏りを発見
エッジ構造は、試料全体から見るとほんの少ししか存在しないため、これまで観測することが非常に難しいとされていたが、高感度のスピン分解光電子分光装置を用い、試料作成方法を工夫することで、エッジ構造の電子スピン状態の観測に成功した。その結果、エッジに存在する電子がラシュバ効果を示し、さらにその大きさがこれまで観測されていた表面でのラシュバ効果よりも大きいことを発見した。
今回の研究で観測されたエッジでのラシュバ効果は、表面でのラシュバ効果よりも少ない電力で特定方向にスピンを揃えることができ、1次元のエッジでスピンの方向が制御できるため素子の小型化が期待できるなど、小型で省エネルギーなスピントロニクス素子の開発に道を拓くものであるとコメントしている。
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