2015年2月2日 15:00
岡山大、体の負担少なく消化器がんのリンパ節転移を完全消去する新治療法
「テロメライシン」は岡山大が開発したウイルス製剤で、ヒトのがん細胞に感染すると1日で10万~100万倍に増え、がん細胞を破壊する。その一方、正常組織細胞にも同様に感染するが、増殖はしないため、正常組織での損傷は少ないと考えられている。米国ではすでにがん患者に対する臨床試験が実施されており、重篤な副作用は認められておらず、投与部位での腫瘍縮小効果などの有用性が確認されている。また、岡山大では食道がんに対して放射線治療と併用する臨床研究が進められている。
同剤は内視鏡でがんを切除する際に、がんを持ち上げるために粘膜下層に注入する薬剤としても利用できるため、内視鏡切除の際に同時に使用することで、万が一リンパ節転移があっても、患者の胃や大腸を温存し、QOL(生活の質)を高く保つことができると期待される。
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