2015年2月5日 12:41
JALが大雪時の安全運航のために日本一雪が降る空港でしていること
なお、飛行機は自動車と違ってスタッドレスタイヤを装備していない。そのため、安全に離発着するために、雪質・降雪量をもとにした路面摩擦係数の測定や横風制限値などのデータ調整、飛行機の走行速度の制限、便と便との間隔調整など、様々な対策がとられている。
さらに、大雪時には滑走路を閉鎖して除雪を行うことがある。1晩で20~30cm雪が積もることもある青森空港では3cm積もると除雪を行っており、総勢125人からなる除雪隊「ホワイトインパルス」が出動する。青森空港内の除雪面積は約55万平方メートルで、これは東京ドーム約12個分に相当するが、ホワイトインパルスなら標準約40分という速さで除雪できるという。
○除氷・防氷作業は早すぎても駄目
冬季運航時、離陸の前に各航空会社は着雪着氷したものを取り除く「ディアイシング」と呼ばれる作業を行っている。これは、雪や霜を取り除く"除氷液"と雪が機体に降雪するのを防ぐ"防氷液"の散布、また、雪を吹き飛ばすエアー(ブロアー)の機能を備えた車両「ディアイシングカー」を用いて行う。このディアイシングを実施するかどうかはその時の天候を踏まえて機長が決定するが、実際に作業を行う整備士たちも機長に助言をしているという。