2015年2月13日 18:10
高効率エンジンの開発や航空機の低騒音化に挑む - JAXAと国内企業が2つの新プロジェクトをスタート
が使われるという。さらに、そのファンを回すために使われる低圧タービンの羽にセラミックス基複合材料(CMC)を用いることでも軽量化が図られる。さらに、エンジン・ナセルの内側にある、音を吸収する吸音ライナーも、現在はアルミが使われているが、性能を維持しつつ、より軽量なプラスチックを用いるという。これらの改良によって、V2500シリーズと比べて、エンジン総質量を10%程度減少させることを目指すとされる。
aFJRは、これらブレードや吸音ライナーなどの技術について、各要素レベルでの性能試験を行う計画だ。試験にはJAXAの他、IHIや東京大学、筑波大学、金沢工業大学が参画し、JAXAやIHIの試験設備を使って、性能の確認の他、ファンに鳥が衝突したときの状態を見るためのゼラチンを打ち込む試験、また軸が破断したときに回転数が上がるのを防ぐため、羽を壊しながら速度を落とす過回転防止ブレードの試験などが行われる。各要素の開発は数年前からはじまっており、2012年度までに設計技術や使用する材料の研究が行われ、2013年度には計画の準備や策定などが行われた。そして2014年度から試験がはじまり、2015年1月にaFJRチームが発足したという。