2015年2月13日 18:10
高効率エンジンの開発や航空機の低騒音化に挑む - JAXAと国内企業が2つの新プロジェクトをスタート
にも因んでいる。FJR710はその成果が「V2500」というエンジンに技術が継承された実績があり、同シリーズのエンジンは現在、エアバスA320シリーズなどの世界的なベストセラー機に搭載されている。また日本のメーカーは主に低圧系のファンとタービンの製造を担当しており、そのシェアはエンジン全体の23%に上るほどだという。
今回はじまる新しいプロジェクトも、FJR710のように日本の航空産業に貢献したいという想いが込めて、FJRの名前が継承されたのだという。
aFJRが立ち上げられた背景には、航空機の騒音やNOx(窒素酸化物)に対する環境基準が年々厳しくなっていることや、また燃料価格の高騰や不安定さから、燃費の良い航空機が期待されていること、また、燃費が良くなればCO2などの温室効果ガスの排出量も減少させることができることなどがある。そのためには、エンジンの「バイパス比」を大きくすることが必要だ。バイパス比というのは、エンジンの前方に取り付けられた大型のファン部分のみを通過する空気の量と、エンジンの中心部分を通過する空気の量の比率のことで、これを大きくすることで燃費が上がり、排気ジェットの騒音も減少させることができる。