韓国、月探査ローヴァーの試作機を公開 (1) 大統領が掲げた「2020年に月に太極旗をはためかせる」という目標
、韓国はすでに人工衛星の技術は持っているため、開発はさほど難しくはないかもしれない。だが、月面のある狙った地点に向けて、正確に、そして壊れないようにゆっくりと着陸するための着陸機の技術はまったくないため、一から開発し、地上でできる限りの試験を行わなければならない。
月周回機、月着陸機、そして月探査ローヴァーを10年足らずで開発することは不可能ではないが、打ち上げた結果、月面に激突したり、着陸はしたもののローヴァーが故障したりと、失敗しては元も子もない。ミッションを確実に成功するための開発や試験を行うことを考えると、この時間の短さは非常に厳しい。
さらに付け加えるなら、2015年の月探査機の開発予算はほぼゼロであり、ソフトウェアなどの開発のみに注力せざるを得ない状況にあると報じられている。
そしてもうひとつ、大きな困難がある。地球から月へ打ち上げるためのKSLV-IIロケットが、現時点ではまだ存在しないのだ。
(次回は3月10日に掲載予定です)