兼業まんがクリエイター・カレー沢薫の日常と退廃 (2) 確定申告、その経費と内訳~カレー沢薫の場合~
と言っても実は電話で話すことはまれであり、電話がかかってくるのは「連載打ち切り」等の言いにくい話の時のみ、という現状なのだが、そこまではお上も責めないであろう。
また地方在住なため、打ち合わせ等で上京する際の飛行機代なども経費である。不景気だからか昔からそうなのかは知らないが、交通費を出してくれる出版社は実は少ない。しかし出版社側も「打ち合わせのために4、5万自腹で払って来てくれ」とは言いづらいのだろう、どの出版社も気を使って「交通費が出る出版社との打ち合わせのついでにうちとも打ち合わせしてくれ」と言ってくれるのである。
結果、1泊2日の日程で、3社も4社も打ち合わせをすることになり、羽田空港のスタバで飛行機が飛ぶまでの1時間だけ、という、ラブホで会ってことが済んだら即帰るカップルのようなただれた関係になっていくのだ。
他細かい経費はあるが、主な物としては以上である。今の漫画家はあまり経費がかからないのだな、と思ったかもしれないが、それは私が必要以上にシンプルな作風の作家だからである。
○カレー沢薫、アシスタント募集を検討?
漫画家の最大の経費と言えばアシスタント代などの人件費であろう。