使える「カスタマージャーニー・マップ」はどうやって作るか?
これは、組織の壁を越えて関係部門の担当者が集まることで、顧客行動についての発見を共有でき、自社のマーケティング活動の課題とその解決方法についての方策を導き出すことに役立つからである。
このガイドラインには、IT部門の関与方法についても示唆している。顧客接点にはオフラインだけでなくオンラインもある。もし、IT部門がオンラインチャネルのマネジメントに関与していれば、ワークショップに参加する資格があり、IT部門には見つけた課題解決の方策を示す点での貢献が求められる。ワークショップに参加する関係者はマーケターだけではないということだ。
○ITでどのようにカスタマージャーニー・マップを活用すべきか?
前段で述べた作業はかなりの労力と時間を必要とする。なぜなら、デバイスを除く目に見えない構成要素を言語化・図示しなくてはならないためである。また、カスタマージャーニー・マップは作ったら終わりではなく、定期的なメンテナンスが欠かせない。
言い換えれば、カスタマージャーニーとは、マーケターの日々の活動を通じて学習し、成長を繰り返す生きたモデルである。さらに、一人ひとりに最適な対応をしたいと考える企業としては、一律のモデルではなくOne-to-Oneのモデルを設計したい。