ロシアの「国際"じゃない"宇宙ステーション」建造計画 (1) 2024年、ロシアが国際宇宙ステーションから離脱
2014年に米国が、ステーションの運用を2024年、あるいは2028年まで延長したいという方針を打ち出したが、まだ計画に参加しているすべての国からの了解は得られていない。例えば日本は現在態度を保留しており、2016年度に決定するとしている。
その中で、国際宇宙ステーションに多くのモジュールを提供し、宇宙飛行士や物資の輸送でも主力となっているロシアが、いち早く「わが国は2024年に手を引く」と表明したことは、米国による国際宇宙ステーションの2024年までの延長案をロシアが受け入れたということと同時に、ロシアが抜けることで2024年以降の国際宇宙ステーションの運用に大きな改革が必要になること、あるいは運用を終了せざるを得なくなる可能性もあることを示している。
実は、ロシアではかねてより、国際宇宙ステーションから撤退し、独自の宇宙ステーションを持つことを検討し続けていた。また2014年には、ドミートリィ・ロゴージン副首相が、ウクライナ問題を巡る米露の対立を背景に「2020年以降は国際宇宙ステーションに参加しない」と発言したこともあった。一部のメディアで「ロシアが米国に妥協して2024年まで付き合うことを決定した」