今さら聞けない「ロードバランサとSDNの切っても切れない関係」 (4) 自動化を支える「BIG-IQ」。“東西南北”のインタフェースが必要なワケとは?
するとオーケストレータはその設定情報をパラメータとして扱い、APIを使ってBIG-IQに引き渡す。このBIG-IQとオーケストレータとの間のインタフェースの APIのことを「North Bound API」と呼んでいる。
ちなみに、BIG-IQとオーケストレータとの間のNorth Bound APIをF5ネットワークスは「iControl」と呼び、REST APIとしてまとめ、その仕様はすべて公開されている。オーケストレータの開発者は、このAPIの仕様に従ってBIG-IQとの連携を開発すれば、L4-7ネットワークサービスの自動化を実現できるというわけだ。こうしたAPIはF5ネットワークス以外のADCベンダーからも公開されており、オーケストレータから自社製品を自動的に制御できるようになっている。オーケストレータからすると、ADCの具体的な設定情報などは一切意識する必要がないので、ADCの抽象度を上げてサービスとしてコントロールできる。
なお、F5ネットワークスでは主要なオーケストレータ製品のベンダーとの協業を通じて、BIG-IQとの間のインタフェースモジュールの共同開発を行っている。例えばシスコシステムズ社、ヴイエムウェア社、マイクロソフト社などのオーケスレータ製品から、iControl REST APIを通じてBIG-IQとやりとりするモジュールは、F5ネットワークスが開発に直接参画して作られている。