くらし情報『問答無用でかみつく"危犬"のマル住職、実は"リア住"顔負けの禅宗僧侶だった』

2015年3月20日 06:00

問答無用でかみつく"危犬"のマル住職、実は"リア住"顔負けの禅宗僧侶だった

また、境内には3歳から18歳までの子どもたちを預かる児童養護施設があるのですが、今ではマルは施設の人気者です。だんだんと、髪の毛の生えた方とも打ち解けられるようになってきたマルの姿は、良寛和尚と重なりますね」。

良寛和尚は江戸時代に活躍した曹洞宗の僧侶で、「子どもの純真な心こそが誠の仏の心」と解釈し、子どもらと積極的に交流したことで知られている。

もちろん、マルは子ども以外にも多くの人に愛されている。

「10年間ずっと、8時から18時頃まで、ボランティアでお寺のお手伝いをしてくださっている檀家のおばあちゃんがいるのですが、彼女は自分が亡くなった後、先に亡くなったご主人のお墓の面倒を見る人がいないことを心配して、合葬墓に移した方がいいだろうかと思案を続けておりました。

そこで、毎日おばあちゃんをバス停まで迎えに行くマルの生前墓を、ご主人の墓前に建てることを提案させていただいたんです。マル住職の墓があれば、ご主人ともずっと一緒に眠ることができるということで、大変喜んでいただいております」。

ちなみに、マルの生前墓である寿塔の中央には丸(マル)が刻まれている。
「円相」といい、禅の悟りのイメージとして古来より用いられているものだとか。

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