OPPO「HA-2」はハイレゾ対応ポータブルアンプの本命か
●音をスマートフォンに任せるか、ポタアンに任せるか
ふだん聴く曲をより高音質で楽しみたい、ヘッドホンを中心としたリスニングスタイルを充実させたい、というニーズは高い。その潮流がヘッドホン市場を急拡大させ、ポータブル機器のバリエーションを増やし、パーソナルオーディオ市場全体をけん引してきた。
今後、市場拡大の目玉となるのは「スマートフォン」だ。当初からポータブルオーディオとしての役割を与えられてはいたものの、多機能化と高性能化、小型軽量化に開発の重きが置かれてきたために、音のクオリティは後回しにされてきた感もあるが、ここ1年で潮目は変化した。ドコモの2014-2015冬春モデル全機種がハイレゾ再生に対応したことは、その一例といえるだろう。
しかし、「スマートフォンですべてを完結させる」には限界がある。容積や製造コストの関係で、オーディオ最優先の設計にすることが難しいからだ。トランスに高音質パーツを奢ったり、徹底したノイズ対策を施したりすることも可能だろうが、そうなればスマートフォンとしての競争力が低下してしまう。
だから、スマートフォンは送り出し側に徹し、音の出力はオーディオ機器としての品質を磨きに磨いたポータブルアンプ(ヘッドホンアンプ)