AMD、VR向け技術「LiquidVR」に実装された「Async Shaders」の詳細について解説
仮に描画が60fpsで行われているとすると、CPUが十分早いとしても回転検知→出力に1フレーム分の遅れが出る。フレームレートが60fpsであるとすれば16.67msほどで、これは人間が「ずれている」と感知できるには十分な時間である。
これを解消するためには、CPU/GPUの処理能力を引き上げ、表示のフレームレートを思いっきりあげてやればいい。例えば1,000fpsとかで表示していれば、1フレームといっても遅延は1msでしかない。人間の目の認識速度は、神経の伝達速度がボトルネックになっておおむね1ms程度とされるので、よほど激しい動きでなければほとんど気にならないレベルだろう。
さらにフレームレートを10,000fpsまで引き上げれば遅延は0.1msで、もうこうなると人間では遅れが認識できない。ただし、残念ながらそこまでの高速化はまだ当分の間は夢でしかないので、もう少し現実的な方法でだます必要がある。
そこで、まずPost-Renderingの段階で実装されるのがTime Warpである。
例えばPhoto01の頭の動きだと、目の前の画像は右から左に流れてゆく(正確に言えば左上に流れてゆく)