AMD、VR向け技術「LiquidVR」に実装された「Async Shaders」の詳細について解説
から水辺の風景になるわけで、もしレンダリングが間に合わないと、頭を振っても夕日が見え続ける(というか、1フレーム遅れて水辺に切り替わる)ことになり、やはり違和感が生じてしまう。そこで、次なるアイディアとして出てきたのが「Asynchronous Time Warp」(ATW)である。
これは何か? というとOculus VRのSoftware Architectを勤めるMichael Antonov氏が自身のblogで説明しているが、要するにTime Warpの後で画面を差し替える技術である。
ATWを使う場合、とりあえずレンダリングが間に合わなかったら前フレームの画面にTime Warpを施して表示するが、さらににその後、レンダリングが完了した時点でVsyncを待たずに画面を差し替える形になる。もちろん映像が激しく動いているケースではそれでも遅れは目立つのだが、部分的な画面更新であればそれほど違和感がない、という仕組みである。○Asynchronous Shaders
話の前提となる部分に触れた後で、話を今回のメインであるAsynchronous Shadersに移す。Asynchronous ShadersはLiquidVRに実装されている機能だが、これは先ほど説明したATWを効率的に行えるようにするための仕組みである。