巨人Intelに挑め! - 1GHzを突破せよ (6) 番外編 - CPUコアのコードネーム
初期のころの回路写真には、ダイの隅っこに設計チームの名前や、アイコンなどをちゃっかり印刷しているものもあった。
ダイの話をするうえでいつも話題になったのが、CPUコアのコードネームである。最新鋭のCPU製品の開発では、まず基本のCPUコアを設計して、それをもとに派生製品を追加してゆく。
市場投入される前の開発中の製品にはブランド名がないが、まず社内で使用する開発コードが決められて、それをもとに製品ロードマップ(将来リリースを予定している製品の図表)を作成し、ビジネスプランを練ってゆく。
AMDとIntelの開発競争が激化すると、このロードマップはビジネスプランの礎となるだけでなく、お客の期待を獲得するために非常に重要なものとなり、それまでは社内、あるいは特定顧客に個別開示するものであったはずの製品コードネームを積極的に公開するようになっていった。
○AMDのネーミングは場当たり的?
これらのコードネームの付け方については各社、設計チーム、責任者などが勝手に決められるので、いろいろなものがあった。初期のコードネームは単なる記号・番号の組み合わせであったが(K5、K6、K7など)、だんだんロードマップが複雑化してくると、もうちょっと覚えやすい、親しみのあるものに変わっていった。