巨人Intelに挑め! - 1GHzを突破せよ (6) 番外編 - CPUコアのコードネーム
Intelのコードネームは、私が覚えている限りではUSのオレゴン付近を流れる川の名前で一貫していた(Klamath、Katmai、Deschutes、Willamettなど)が、AMDの方はあまり一貫性がなく場当たり的なケースが多かった。
例えば、K7コアは最初はK7とK75であったが、その後ThunderbirdとSpitfireが登場した。この二つは製造プロセスが0.25ミクロンから0.18ミクロンへと向上したときのCPUコアであるが、ご存じのようにこれらは第二次大戦中連合軍が主力としていた戦闘機の名前である。表向きには勇ましく、かっこよかったが、主力製造拠点をテキサスのAustinから旧東ドイツのドレスデンに移した時だったので、ドレスデン工場から猛烈な反対が出た。それはあたりまえで、ドレスデンは第二次大戦中の度重なる空襲を受け、市街のほとんどが破壊された歴史を持つからだ。これは本当にいただけない話であった。
しかし、発表してしまったものを引っ込めるわけにはいかず、その後のK7の発展製品は競走馬の種類(Thoroughbred、Palominoなど)に変更された。格好がよく当たり障りのない名前を探した結果か、開発責任者が馬好きだったのだろう。