牧野フライス製作所、NC形彫り放電加工を容易にする制御装置をリリース
「今、自動車業界が活況となってきています。機械部品だけでなく、ハイブリッドカーの電池、モーターや追突防止装置のカメラなど、電子・電気部品産業にも仕事が拡がり、放電加工機の需要も高まっています」(木戸氏)
しかし機材だけを導入しても、すべての企業がすぐに活用できるというわけではない。放電加工機は予め組まれたプログラムによって、自動で金型を仕上げる装置だが、このプログラムづくりには、「職人技」が必要とされているからだ。例えば同社の旧来型制御装置には、用意された設定画面に数値を入力していくことでプログラムが自動生成されるソフトウェアが搭載されているが、いくつもの入力項目があるため、特に初心者にとっては操作に時間もかかる。結果として、習熟した工員のみが対応せざるを得ない。新たに人材を育成するとしても、その間は仕事が滞ってしまう。
そこで生み出されたのが放電加工機の制御装置「Hyper i」だ。設定は簡単で、プログラムを意識しなくても望み通りの金型をつくることができる。
2013年にワイヤー放電加工機用がリリースされると、現場ではその使いやすさが評判となった。経験の浅い工員にも扱えるため、導入後すぐに「稼ぐ」