世界中からクリエイターが集うデザインの祭典・ミラノサローネとは?
直訳すれば「サローネの外側」となる。高額の出展費用とさまざまな縛りがあるロー・フィエラ・ミラノでの出展を嫌った地元メーカーが、同会場の外で展示を行ったのが始まりと言われている。ミラノの中心街で大手家具メーカーのショールームも多いブレラ地区や、運河エリアに接しているトルトーナ地区、斬新な展示により急速に存在感を示しているランブラーテ地区など、エリアごとに特色を出して競い合っている。
近年は家具というカテゴリにとらわれず、世界各国の著名企業が、企業のブランドイメージ向上やデザイン面の訴求のために参加する色合いが強まってきている。その一方で、若手クリエイターたちの自発的な展示も各所で盛り上がりを見せている。ロー・フィエラ・ミラノのような画一的な出展条件は設けられていないため、どのような立場の人であっても参加するチャンスのある間口の広さや、展示の自由度の高さを感じることができるだろう。
そんな現状を受け、近年の市街各地のイベントの総称については、「ロー・フィエラ・ミラノ」を中心と見た通称である「フォーリ・サローネ」ではなく、「ミラノデザインウィーク」が用いられている。そして、一部の家具メーカーを除いた日本企業は、ほぼこの「ミラノデザインウィーク」