くらし情報『足元で反発がみられる原油価格~持続的な回復に向けた条件とは?~』

2015年4月24日 10:55

足元で反発がみられる原油価格~持続的な回復に向けた条件とは?~

足元で反発がみられる原油価格~持続的な回復に向けた条件とは?~
これまで下落基調が続いてきた原油価格は、需給改善期待を背景に足元で上昇に転じています。米国原油指標WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物は、足元で年初来高値となる1バレル=56米ドル台をつけ、3月中旬につけた約6年ぶりの安値水準、1バレル=43米ドル台から約+30%の急反発を見せています。

急速な市況改善の背景には、4月中旬に、原油需給の改善見通しが相次ぎ発表されたことや、米国原油の生産ペースに鈍化がみられたことなどが挙げられます。原油は近年、新興国での需要が減少する一方、米シェールオイル生産が急増するなか米国在庫は過去最高水準の積み上がりとなっており、世界的な需給バランスの悪化が続いてきました。しかし、原油価格の急落により、米国での原油リグ(掘削設備)稼働数が今年に入って急減したことなどを受け、米当局が同国原油生産の減少見通しを発表したほか、IEA(国際エネルギー機関)が世界の石油需要見通しを上方修正したことなどから、足元で需給改善に向けた期待感が高まっています。

こうした材料から、市場では原油価格の底入れ観測が強まり、投資家の売買動向を示す先物取引状況を見ても、足元で買いポジションが増加しているだけでなく、これまで価格上昇の重石となってきた過度な売り圧力の減少傾向がみられており、投資家が先行きに対して強気姿勢を強めていることがうかがえます。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.