くらし情報『中国の全地球衛星航法システム「北斗」と、新型上段「遠征一号」 (1) 米国のGPSに対抗する全地球衛星航法システム「北斗」』

2015年4月28日 10:00

中国の全地球衛星航法システム「北斗」と、新型上段「遠征一号」 (1) 米国のGPSに対抗する全地球衛星航法システム「北斗」

もちろんこの衛星からが本番であるから間違いというわけではないのだが、これでは非常に紛らわしいことから、非公式ながら実験機シリーズを「北斗一号」、そしてこの本番機シリーズを「北斗二号」と呼ぶのが通例となっている。

まず軌道上実証機となる1号機が2007年4月14日に打ち上げられたのを皮切りに、2012年10月25日までに全16機が打ち上げられた。打ち上げそのものはすべて成功したが、北斗衛星2号機はロケットから分離された後に故障し、予定していた静止軌道への到達ができなかったと伝えられている。その他の15機に関しては問題なく稼動しているようだ。

衛星が投入された軌道は、静止軌道、傾斜対地同期軌道、そして中軌道の、大きく3種類に分かれている。静止軌道は通信衛星などでもおなじみの、地球の赤道上約3万5800kmにある軌道だ。傾斜対地同期軌道は、その静止軌道を赤道上から55度傾けた軌道で、別名「準天頂軌道」とも呼ばれる。中軌道は高度2万1500km、赤道からの傾きが56度の軌道で、地球の周囲を120度ずつ、3つの軌道面に分けて、それぞれに10機程度が投入される。
北斗二号の全16機のうち、静止軌道には6機、傾斜対地同期軌道に5機、そして中軌道に5機が打ち上げられている。

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