2015年5月5日 10:00
ルーターオススメの最新規格「IEEE 802.11ac」はどこがスゴい? - Wi-Fiルーターの選び方(第2回)
また、データを電波に置き換える(またはその逆)変調方式の改良や、データを収めるフレームサイズの拡大(多重化)で、一度に送信できるデータ容量が拡大している。
一つ一つは小さな改善であっても、トータルでは元の規格の10倍以上の速度を実現している。また、速度だけでなく通信の安定性や電波の利用効率なども大幅に改善しており、限られた資源である電波帯域をよりよく使えるようになるのが11acのメリットなのだ。
●結局どのくらいのスピードが出るの?
○実効速度はどれくらい出る?
有線・無線を問わず、コンピュータのインターフェースはどれも理論上・規格上の速度と、実際の通信速度(実効速度)に大きな差がある。これは単純にデータを通すためのパイプの設計としての数値と比べ、実際にデータを流すときにはエラー訂正等の仕組みが入ったり、ノイズ等の影響があるためだが、無線規格の場合、概ね実効速度は理想的な環境で規格値の半分程度、条件が悪ければ10分の1以下になることもザラだ。
いくら11acが利用効率や接続環境を改善するといっても、ルーターと同じ部屋にクライアントがある場合で数百Mbps、違う部屋なら100Mbps台、階が変われば数十Mbpsまで落ちることも覚悟しておこう。