生まれ変わったアジレント・テクノロジーの戦略 - ダコとのシナジー効果で総合分析・診断メーカーへ
ダコの買収はアジレントにとって臨床診断の分野に打って出るための大きな足がかりとなるのだ。
○CrossLabで、お客様のラボに欠かせないパートナーへ
アジレントが昨年から立ち上げたブランドがある。「CrossLab」だ。これは、サービスや消耗品など、アフターマーケット向けビジネスのブランドである。同社のアフターマーケットビジネスで特徴的なのは、他社の機器も面倒を見るというメニューを取り揃えているところだ。たとえばLC/MSという2種類の分析装置がつながった機器で、LCはアジレントだが、MSは他社製品ということもある。この場合、何か分析に不具合が生じた時にどちらの機器が原因で、どこに連絡したら良いのか顧客が困ることがある。アジレントでは自社製品にこだわらず、他社製品のメンテナンスなどを行うサービスを提供している。
また、他社の分析機器向け消耗品のラインアップも充実している。アジレントのサービスや消耗品「CrossLab」をフル活用すれば、顧客は使用している機器にかかわらず安心して本来の業務に専念できる。一見すると、他社を利する可能性もあるわけだが、アジレントとしては「CrossLab」