うちがモバイル活用を進める理由 (3) 中小の介護事業所を支援するエス・エム・エス - 業務支援アプリ+iPad貸与で会員獲得のキーサービスに
「事務作業は、おそらく普通の方が考えている以上に多く発生しています。連絡帳や業務日誌、日報、帳簿、全てにおいて転記する必要があるんです。ただでさえ時間がかかる作業である上に、ミスがあったらやり直し。iPadなら手作業から開放される上に、これらの転記が必要無くなります」(平野氏)
iPadを利用する理由は、単にこうした業務効率化だけではない。そもそも、タブレットを選定した理由として認知度を挙げているように、年齢が高い人にも知られているその存在が、サービスとして大きなアイキャッチ効果としての側面もあるようだ。それに加えて、エス・エム・エスが独自に開発した介護サービスプラットフォームアプリとタブレットの一体提供によって、ユーザー体験の向上にも一役買っている。
アプリは、日報などの実務的なツールとしてだけでなく、同社が介護対象者の家族などに介護状況の報告を行う機能にも利用されている。介護対象者の写真を撮影し、家族はエス・エム・エスのWebサービスを通して見られる。
「親の様子が見られて嬉しいと、喜んでいただいています」(平野氏)と、業務効率の追求以外でもその大きな効果を口にする。
もちろん、途中でも触れているように介護事業所のヘルパーには高齢者も多く、完全にiPadを使いこなせない人もいる。