くらし情報『世界遺産の勧告を受けた「明治日本の産業革命遺産」の魅力・価値とは?』

2015年5月18日 06:30

世界遺産の勧告を受けた「明治日本の産業革命遺産」の魅力・価値とは?

―5月4日に行われた勧告では、名称の変更が求められたようですが、これはどんな理由からなんでしょうか?

「もともと遺産名は『明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域』だったのですが、遺産価値をより明確にするために『明治日本の産業革命遺産 製鉄・鉄鋼、造船、石炭産業』とすることをイコモスから求められています。このような遺産名の変更は、2013年に富士山が登録勧告されたときにもありました。そして『富士山─信仰の対象と芸術の源泉』になっています。

ただし、いま提示されている遺産名だと、長崎県の『旧グラバー住宅』や山口県の『萩城下町』『松下村塾』あたりは、立ち位置が少し分かりにくいかもしれません。日本の主要産業の近代化に貢献しているという意味では、これらも工場などの施設と同様に価値があるとみなされているんですよ」。

―この遺産ならでは、という特徴はなにかあるのでしょうか?

「実は、これまでの日本の世界遺産とは異なる点がいくつかあるのが注目ポイントです。ひとつは8県にまたがっている点です。これまで、『白川郷・五箇山の合掌造り集落』や『紀伊山地の霊場と参詣道』のように、隣り合っている複数の県から登録されたというケースはあったのですが、今回は九州の5県と山口県に加えて岩手県、静岡県にまたがります。

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