くらし情報『航空機とIT (48) 飛行安全とIT(1)自動化による安全性向上』

航空機とIT (48) 飛行安全とIT(1)自動化による安全性向上

航空機とIT (48) 飛行安全とIT(1)自動化による安全性向上
どうしてそういうことになるのか、その理由は定かでないのだが、この業界には「事故はいったん起きるとあちこちで続く」というジンクスがある。実際、この記事を書いているのは2015年の5月だが、前年から軍民の双方で航空機の事故が続発している。

○「たるんでる」と吊し上げても事故はなくならない

さまざまな航空事故の原因を単一の理由に収斂させるのは、無理かつ無謀な話だが、大きく分けると、「人的ミス」「設計上の不備」「運用・整備上の不備」「どうにもならない原因」といったところに分けられそうである。(なお、ウクライナ上空で撃墜されたマレーシア航空機の件は、事故ではなく事件というべきだろう)

何か事故が起きたときに、とりあえず人的ミスに原因を求めて「たるんでる」と吊し上げるだけでは、問題の解決にならない。神様ではないのだから、誰でもミスを犯す可能性はある。そこで、どうリカバリーするかが問題だ。

航空機とそれを取り巻くシステムの発達史はある意味、人的ミスの原因を減らしたり、人的ミスが発生してもリカバリーできるようにしたり、といった取り組みの積み重ねでもある。

たとえば、ITとは関係の薄い分野だが、高度計のデザインがある。

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