今さら聞けない「ロードバランサとSDNの切っても切れない関係」 (7) エキスパート対談:なぜ今ヴイエムウェアはネットワーキングに取組んでいるのか?
いくら仮想マシンとしてサーバインスタンスを早く立ち上げても、ネットワークが使えるようになるまでに時間がかかってしまうようでは、俊敏性や自動化といったサーバ仮想化のメリットも半減してしまいます。この課題を解決すべく、ネットワーク仮想化の分野にも参入することになりました。
兼松お客さまが望むのは、仮想マシンそのものではなく、その上で動くアプリケーションサービスですからね。そのためにはサーバだけでなくネットワークやストレージなど全てのインフラが素早くプロビジョニングされ、アプリケーションに必要な可用性やセキュリティの要件を満して初めて意味のあるインフラと言えます。
秋山また、仮想マシン、物理サーバ間をオンラインで移動できるライブマイグレーションにより、物理サーバリソースの利用効率を最大化したり、物理サーバの入れ替えを容易にしたり、可用性を高めたりすることができるようになりました。
しかしながら、現状のネットワーク機器は、サーバが接続ポートから移動しないことを前提に、物理ネットワークスイッチのポートに対してサーバが必要なVLAN、ACLと言ったネットワーク属性情報を設定する必要があります。そのため、ライブマイグレーションを活用するには、仮想サーバが移動する可能性あるスイッチのポートすべてに、そのネットワーク属性情報を設定しておく必要があります。