生体認証の未来はFIDO Allianceが握る? ドコモとアライアンスの目標とは
対応端末に関しては、生体認証機能を備えるハイエンド端末に関しては基本的にドコモ側の要件としてFIDO対応を求めていくことで、順次対応するスマートフォンも拡大していく。
また、生体認証搭載スマートフォンといえばiPhoneがある。指紋センサーを搭載し、Touch IDと呼ばれるFIDOに似た仕組みも搭載されている。Apple自体はFIDOに参加しておらず、McDowell氏によると同社の参加は「歓迎したい」という意向。ただ現時点で、FIDOとは別個の仕組みとして相互運用性はない。Touch IDはAPIを公開してアプリからの利用も可能で、今後FIDOでもアップルの参加を促していきたい考えだ。
すでにFIDO Allianceには200社の参加があるが、これをさらに拡大したい方向で、要件の厳しい医療の分野に対しても対応できるように仕様を改訂していく意向。また、期待しているのが「自動車業界」だという。
ドコモの参加を足がかりに、トヨタ自動車や本田技研工業といった自動車メーカーに対して働きかけを行っていきたいとKesanupalli氏は話す。
FIDOは、生体認証で個人を認証し、サービスの認証情報を送信する形だが、OpenIDと組み合わせれば、個別のサービス自体がFIDO対応しなくても、複数のサービスに安全にログインできるという可能性がある。