くらし情報『ロシアの「プラグリェースM-27M」補給船は、なぜ制御不能に陥ったのか (4) 油井飛行士の打ち上げ延期と、始まった事故調査』

2015年6月3日 11:00

ロシアの「プラグリェースM-27M」補給船は、なぜ制御不能に陥ったのか (4) 油井飛行士の打ち上げ延期と、始まった事故調査

油井飛行士らの打ち上げなど、今後の予定については、また新しい情報が発表され次第、本連載の中で紹介したい。

○始まった事故調査

ロスコースマスは5月12日に開かれた記者会見の中で、その時点までに判明している事柄を明らかにした。

それによると、まず計画では、ロケットの離昇から524.97秒後に、第3段ロケット・エンジンの燃焼を停止させる指令が出され、528.27秒後にプラウリェースM-27Mを分離することになっていた。しかし実際には526.716秒後、つまり予定より1.5秒ほど早く「異常な分離」が起きたことが判明したという。この異常な分離がどういうものかについては不明だ。

また、軌道を観測したところ、プラグリェースM-27Mは遠地点高度が予定よりも40kmほど高い軌道に、一方のロケットの第3段は遠地点高度が20kmほど低い軌道に入っていたという。

また、ロケットの第3段エンジンの燃焼終了後に、ロケットの第3段の燃料と酸化剤の両方のタンクが、減圧していたこともわかったという。これはおそらく穴が開いたり、破裂したりして生じたものであるとされる。
タス通信は5月13日付けで、少なくとも爆発したわけではないだろうとする専門家の見解を報じている。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.