くらし情報『NASAの空飛ぶ円盤「LDSD」、2回目の飛行試験を実施 (1) 将来の火星探査への適用を目指して』

2015年6月10日 14:00

NASAの空飛ぶ円盤「LDSD」、2回目の飛行試験を実施 (1) 将来の火星探査への適用を目指して

一方、火星の地表に探査機を着陸させるためには、パラシュートを使って減速しなければならない。実際、これまで火星に着陸した数多の探査機はみな、パラシュートを使って減速してきた。たとえばNASAは、1976年に火星着陸に成功した探査機「ヴァイキング」から、「マーズ・パスファインダー」や「マーズ・エクスプロレイション・ローヴァー」、「フィーニクス」、そして最新の「キュリオシティ」に至るまで、パラシュートの設計をほとんど変えずに使用し続けている。

しかし、このヴァイキング由来のパラシュート技術は、能力的にキュリオシティぐらいの規模の探査機までにしか使うことができない。将来的に、今までより大型の探査機を着陸させようとした場合、あるいは有人火星探査を行おうとするならなおさら、これまで以上に大型の新しいパラシュートか、もしくはまったく新しい技術を使わなければ、十分に減速させることができない。

希薄な大気の中を超音速で飛ぶ機体をどうやって減速させるのか。LDSDはその技術を試すために開発された。もちろん火星で試験するわけにはいかないので、試験場所は地球の成層圏が選ばれた。
地球の成層圏が火星の地表近くの大気と似ているなら、そこで試験ができるではないか、という理屈だ。

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