神は細部に"宿らない?" 「クラタス」を手がけたカイブツ・木谷友亮氏が語るクリエイティブ - Adobe Live 2015
と感じた木谷氏は、自身が人より優れたところを探すようにして生活していたと語る。
そして次にたどり着いた結論が「私はガマン強い」。ダイエットが大得意という木谷氏は、時間をかけて何かをつくることはあまり苦痛ではないという。そこで「人より時間をかけてみよう」と制作したのが、香港やNYで撮った約2,000枚の写真をひたすら積み重ねた作品。制作には1年ほどの時間を費やしたという大作だが、この作品がデザインアワードを受賞したことで「賞で評価されることで、デザイナーとして自分がどのあたりの位置にいるのかというのがわかって勇気が出た」と振り返る。
そんな木谷氏にとって次の転機となったのが、漫画家・井上雄彦氏の個人プロジェクト。大ヒットマンガ「スラムダンク」の販売数が一億冊に達したことに対して、井上氏が読者に感謝を表明するための個人プロジェクトに、木谷氏はデザイナーとしてチームに参加した。
このプロジェクトは、当初新聞への感謝広告というかたちでスタートしたが、Webサイトに広がり、最終的には神奈川県・三浦市にある廃校となった高校の校舎を使ったリアルイベントへと発展した。
教室の黒板23枚を使って、井上雄彦氏が「スラムダンク」