2015年7月25日 12:00
アニメ「PSYCHO-PASS」の変形銃「ドミネーター」が"動く"まで (後編)
その一方で、家電業界の費用感と技術で、もっとすごいものができるんだということも知られてほしいと思っていました。
近年、ハードウェアスタートアップが増えているのは、少ない開発費と小規模なロットで、高機能な製品を生産できるような土壌が整いつつあるからです。
今回のドミネーターも、モーターが中国の部品メーカーから簡単に購入できるようになったこと、500台~1000台から組み立てを受けてくれるEMSと言われる工場が出てきたこと、製品化に際してCPUを入れるのですが、社内で開発しなくても、デジカメやスマートフォンに入っている物と同じ高性能なチップを、メーカーから買って組み込めるというような状況があって実現しました。その上、各ソフトウェアもある程度オープンソースで配布されています。例えば顔認識だったら、シビュラシステムの開発のご質問の時にも挙げたOpenCVなどのライブラリが有名です。
要するに、家電業界では「いつでも来い!」と言えるような状況が整っているものの、コンテンツ業界、そして玩具やプライズなどの周辺産業がなかなか追いついてこなかったんですね。そんな中で、このドミネーターが「こんなこともできるんだよ」