くらし情報『航空機とIT (56) 飛行安全とIT(9)低視界環境下での着陸』

航空機とIT (56) 飛行安全とIT(9)低視界環境下での着陸

こちらもやはり、レーダーで得たデータはディスプレイ装置に表示する仕組みである。

BAEシステムズ社が手掛けたBLAST(Brownout Landing Aid System Technology)もレーダー方式で、94GHz帯の電波を使用するフェーズド・アレイ・レーダーを装備する。フェーズド・アレイ・レーダーの利点は、固定式のアンテナ・アレイを使いつつ、電子的に「首を振る」ことで広い範囲をカバーできることだが、お値段は高くつくかも知れない。

一方、レイセオン社が開発したのがADAS(Advanced Distributed Aperture System)で、機体の周囲をカバーするように6基の赤外線センサーを取り付けて、そこから得た映像をヘルメットに取り付けたディスプレイに表示する。このように、使用するデバイスはメーカーによって差異がある。

ドイツではユーロコプター・ドイッチュラントとESGエレクトロニクシステムの両社が、ドイツ軍のCH-53Gヘリに装備する目的で、SeLa(Sensor-based Landing aid)を開発する契約を受注した。こちらは胴体下面にカメラを2基、高精度の電波高度計を2基、GPS(Global Positioning System)

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